「キチオン37」特集 FUNKISTが歌う”音楽の力”

音楽

5/3〜5に開催されたキチオンスーパーステージ。
2019年以来コロナ禍によって中断されてきたスーパーステージが
キチオン37の先駆けとして3年振りの復活。

5月の爽やかな風と暖かな陽気の中で
「ロック」に「ポップス」、「ジャズ」に「フォーク」と
様々なジャンルの音楽たちが吉祥寺駅前の野外特設ステージを彩った。

今回はそんなキチオンスーパーステージにkioitv編集部が突撃してインタビューを敢行!
ぜひそのインタビューをご覧ください!

5/4 FUNKIST

Vo.染谷 西郷・Gt.宮田 泰治・Gt.ヨシロウ。2001年結成。
05年には東京・沖縄・マカオの三大都市を回るライブツアーを開催。06年には47都道府県ツアーを達成、08年にメジャーデビューを果たし、09年にはテレビ東京系列FAIRY TALEにて「Snow fairy」をタイアップ。
日本国内はもちろん、Vo.染谷がルーツを持つ南アフリカを始めとしてアジア・ヨーロッパ・アメリカなど海外も含め年間100本を超えるライブで世界中を駆け回る、生粋のライブバンド。「俺たちが鳴らせば世界が踊る」を合言葉に、人と人を繋げ、老若男女を問わずあらゆる国境さえもを超えられるメッセージを伝えている。
4/6には新曲「Bright」をデジタルリリースし、現在様々なライブバンドとの対バンツアーを開催中!
詳細は以下HPより。
FUNKIST HPhttps://funkist.info

取材/小倉 実幸 撮影/渡部 颯太

キチオンについて

——リハーサルの時から圧巻のパフォーマンスで観客の皆さんを楽しませて頂きましたが、キチオンのご感想をお願いします。

染谷 西郷(Vo.) いやーすごい気持ちよかった。もちろん今までフェスは色々出たことあるんですけど、どうしても音の問題とかを考えて山奥とか、人が住んでいない場所でやることが多い中で、吉祥寺というある意味都会の、しかも駅前のロータリーで。吉祥寺にはやっぱりライブハウスが多いので、僕らもライブでよく来ている場所でした。そこでこうやって音楽ができるというのはすごく特別だったし、いつも見ている日常が音楽によってガラッと色を変えるっていうのを目の当たりにして。なんかとても臭い言葉ではあるんだけれど、音楽で世界が変わるのか変わらないのかみたいな。今日はまさにその瞬間を目の当たりにしたっていう感じでしたね。

——初めて立ったライブハウスが吉祥寺にあるそうですが、吉祥寺を選ばれた理由は何ですか?

染谷 初めての時は本当にライブというものをしたことがなくて。高校の同級生がそのライブハウスでライブをしたことがあるって聞いて紹介してもらって出たとか、多分そういう感じだったと思うんですけど。もうやり方とか全然何にもわからない、ドラムセットって自分たちで持っていかなきゃいけないのかなとか、ライブハウスが貸してくれるのかなとか。そういうのも電話で聞きながら緊張してやったのを覚えてます(笑)。

タイアップに込めた思い

——様々なアニメとタイアップされている皆さんがタイアップ楽曲を作るにあたって意識していることはありますか?

染谷 「原作をちゃんと見て」っていうのは。ただ、僕らはFAIRY TAILっていうアニメが一番最初だったんですが、それに関しては元から読んでいて。だからFAIRY TAILのOPを募集しているらしいよ」という話をもらった時に「絶対俺がやる」と思って(笑)。

——ファンだった作品が最初のタイアップ作品なんですね。

染谷 それで、今日も演奏した「Snow fairy」っていう曲は、「俺が見ているFAIRY TAILのアニメ1曲目始まるならこんな曲がいい」というファン目線で書いた、FAIRY TAILの世界観を大切にした曲だったりします。そこから、次の「ft.」という作品は逆に制作チームや作者の真島先生からFUNKISTに書いて欲しいっていうオファーをいただいたので、「Snow fairy」から比べてもうちょっとFUNKISTらしさを強く出して、でもやっぱり原作の世界観は大事にして、みたいな。そういう形で作り上げていくのも結構好きですね。

自身のルーツで受け取った“音楽の力”

——世界各地の様々なところでライブされてる皆さんにとって一番印象に残った場所はありますか?

染谷 本当に一個に絞れないんだけど……。自分が日本と南アフリカのハーフなんですけど、南アフリカってずっとアパルトヘイト※1という政策があって。タウンシップ※2という地域では、今でも黒人の方が多く暮らしていて経済的にも厳しい環境に置かれてるんです。

※1 南アフリカ共和国にて1948-1994に施行されていた人種隔離政策。黒人に対して就業や居住、選挙権に至るまで様々な制限を行なっていた。
※2 アパルトヘイト時代にアフリカ系人種に主に割り当てられていた旧黒人居住区。周囲にはスクウォッターキャンプと呼ばれるスラムが広がっている。

染谷 そんな場所で、“音楽で何ができるか”を試してみようと、南アフリカのソウェト※3という町に行ってライブをしたことがあるんです。そこで歌っていると、男の子が2人来て「俺たちも音楽をやっているんだ。一緒にセッションしようぜ。」ってギターを持ってきてくれたんです。そうして彼らとセッションしていたら、そこのお母さんとか子供たちとかみんな集まって来てくれて。

※3 南アフリカ共和国の都市ヨハネスブルクの一地区。国内最大のタウンシップが存在する。

染谷 俺が当時中学3年の頃までアパルトヘイトがあったので、「ちょっと前まで人種間で争っていた国の中で、みんながたった1つの音楽で1つになれた」っていうのはすごく大きい出来事でした。なんか音楽をもう1つ信じられたというか。「音楽すげぇ!」って。

対バンツアーで見せたい姿

——新曲「Bright」を4月にリリースされ、5/8からは八王子を皮切りに全国ツアーをされるということで、こちらの意気込みをお願いします。

染谷 そうですね。今回はツーマンライブで、最高のライブをしないと勝てない人たちが来てくれて。お互いに同じアンコール無しの60分で「どっちがやばい60分を作れるか、ハッキリさせようぜ」という形。だからこそ、凄く負けたくないなって思いもあるし、きっと相手もそういう思いで来てくれるので、観に来てくれるみんなにとって素晴らしい1日になるだろうなと思っています。

——ファンには見逃せない名勝負ですね!

染谷 しかも、ツアーファイナルが6月1日に赤羽であるんですけど、そこではツーマンライブでぶつかり合ったバンドのボーカルたちが一同に集まってコラボするんです。バチバチに戦った仲間が最後はみんなで手を取り合ってみたいな。それもすごく楽しみですね。

音楽が作る景色

——最後にファンの方々に一言お願いします。

染谷 今回こうやって吉祥寺音楽祭に出演させていただいて、改めて音楽が景色をガラリと変えてくれるのを目の当たりにすることができました。それは、舞台の上で音楽を奏でている僕らじゃなくて、見てくださっている皆さんがその景色を作り出してくれたから。だから、これからもそうやって観てくださっている方と一緒に音楽を奏でていきたいなと思っています。次はライブハウスでお会いできることを楽しみにしてます!


また、今回ファンの方の声もお聞きすることができました!

——キチオンに来られたのは初めてですか?

初めてです!FUNKISTさんが好きで、それがきっかけでキチオンも知りました。

——FUNKISTさんの魅力とは?

南アフリカの植林ツアーに行った際にFUNKISTさんのライブを見まして。その時に、白人の方も黒人の方も私たち日本人もみんなを本当に1つにした瞬間を見たんですね。それから凄く影響を貰っているバンドですね。国を問わず、世界中のどこでもみんなを一つに繋げられる力を持っているのが、最高の魅力かなと思ってます。


インタビューにご協力してくださった皆様、ありがとうございました!


本文中の画像及び文章ご協力

吉祥寺音楽祭実行委員会 様
FUNKIST 様
ファンの皆様

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